澤幡カメラマンの『ギサロ』観てきました

先週に開催されていた東京ドキュメンタリー映画祭で、『ギサロ』が上映されるということで観に行ってきました。
『ギサロ』(監督・市岡康子/1987年/50分)は、「すばらしい世界旅行」の番組2夜分。
日頃お世話になっている澤幡カメラマンが撮影したとのことで、楽しみにしていました。

観ながら、「あ、これは以前に澤幡さんの家のベータで観たことがある」と、すぐに思い出しました。
あの時は酔っていたのでうる覚えでしたが、冒頭から釘付けになるカットだけは鮮明に覚えていました。

今回大画面で拝見できて、すごく贅沢でした。
澤幡さんの手持ち撮影の良さが全開でした。
当時の澤幡さんは42歳頃、僕と変わらない年代でこれを撮影されていたんだなー。

その後に上映された『クラ ー西太平洋の遠洋航海者』(監督・市岡康子/1971年/67分)。
これは澤幡さんの撮影ではなかったですが、これも面白かったです。
ここまで行くと、撮影者の存在は何者なのか議論したくなるような内容でした。

『裸族最後の大酋長 ー石器時代から現代までを生きた男』(監督・市岡康子/1981年/67分)は、所用があって失礼してきました。

この日はその後に授業もあり、忘年会もありと、自分では珍しいくらいにたくさんの人と交流した日でした。
ただ日中にガラス戸が閉まっていることに気づかないで顔面を激突してしまい。。
午後からは頭がクラクラしていました。

今週から頭の痛みも治りました。

映画祭の帰りがけに映画祭主催者の金子遊さんにご挨拶させてもらった際、金子さんの著書「ドキュメンタリー映画術」(2017年/論創社)をいただきました。
この本の中で民族文化映像研究所の事務局長だった小泉修吉さんが金子さんのインタビューに答えています。これがすごく興味深い内容でして、折に触れて小泉さんから断片的に聞いていた映画論が、ようやく一つの線に繋がったような感じがしました。自分に言われているような感じを受けならがら読んでいます。

小泉さんの最後の監督作品『鋳金 大澤光民のわざ』で、僕は脚本兼助監督として参加しているのですが、あの時の監督としての小泉さんの背中を思い出しました。そして小泉さんは僕と前妻・千洋さんの仲人でした。(はしなくも今日は千洋さんの命日デス。)