2021年完成『明日をへぐる』/新動画をアップしました(1)

楮を守り育てている人々のへぐりの暮らしを伝えたい!
ドキュメンタリー映画『明日をへぐる 』制作プロジェクト

新たに2分の動画をアップしました。
https://motion-gallery.net/projects/asuwo-heguru

今作は、株式会社シグロの制作です。
プロデューサーを務める山上徹二郎さんの言葉もあわせてご一読ください。

明日をへぐる

私たちの暮らしの変化とともに、昔ながらの技術が失われていくという危機感をよく耳にします。土佐和紙の原料である楮の栽培から和紙の原料への加工作業も、継承者がいないという現実があり、いずれなくなっていくのではないかと言われています。
しかし振り返ってみれば、「記録されたものが歴史である」と言われるように古くは紙に記録されたものが、長い間私たちの歴史を語る重要な文化財でありました。
映像をはじめとして今私たちを取り巻く記録媒体は、果たしてどのくらい保存可能なのでしょうか。スマホやパソコンに記録された文章や写真は、いつまで残すことができるのでしょうか。
私たちの普通の感覚(この普通の感覚がとても大事です!)で、少なくとも100年後に確実に残っているであろうと思えるのは、紙に書かれたもの、とりわけ和紙に記録されたものではないでしょうか。
私たちの歴史は一直線に発展してきたものではありません。様々な曲折や遠回りをしながら、しかしそれゆえにより豊かさを持った歴史になってきたのではないかと思います。
楮を育てへぐりの技術を守ってきた人々の暮らしは、たとえ幾度途絶えようとまた未来の歴史の中で、それを必要と気づいた人たちによって復活を遂げていくものと確信しています。
実のところ、今回私たちが製作する映画より土佐和紙のほうがはるかに長い歴史に耐えていくことでしょう。
私たちにできるのは、せいぜい土佐和紙をその原料から支えてきた人々の柔らかで強靭な生き方を、映画で伝えることくらいではないかと思っています。
表面をへぐることで見えてくる真実がある。90歳を超えた人たちが、吾北(ごほく)地区の急斜面の山の畑で楮の世話を続けています。私たちと同じこの時間を生きている、楮を守り育てている人々のへぐりの暮らしを伝えることができればと願っています

『明日をへぐる』プロデューサー/山上徹二郎

 

引き続き応援のほどよろしくお願い申し上げます。